昨年の5位から一つ順位を上げたのが阪急神戸線の「夙川」(西宮市)。梅田へは16分、神戸三宮へは11分という好立地で、ランキング1位の西宮北口の隣駅となる特急停車駅だ。阪急電鉄のダイヤは10分おきにダイヤが組まれているのが特長で、特急も10分ごとに停車し、非常に利便性が高い点も人気の理由だろう。
また、夙川駅は阪急甲陽線への乗換駅でもある。甲陽線は六甲の山並みに向かって延びる2駅だけの単線だが、苦楽園口、甲陽園という人気の住宅地を結ぶ。そのため夙川は「西宮の邸宅街の玄関口」というイメージも強く、駅の北側は住居専用地域が広がり、一戸建てや低層の集合住宅が中心となった住宅街だ。2006年には500mほど南側、JR神戸線にもさくら夙川駅が新設され、夙川周辺の利便性は一層高まっている。
生活利便施設も充実しており、駅前にはショッピングセンター「夙川グリーンタウン」が立ち、駅前から東西に走る山手幹線沿いにもレストランや銀行などが並ぶ。また、苦楽園方面へ向かうと「いかりスーパー」やオシャレなカフェ、ケーキショップなども多い。2016年秋には月額保育料が20万円以上の認可外保育園「ファミリア プリスクール(familiar PRESCHOOL)」がオープンして話題となった。
また、夙川沿いの桜並木も魅力のひとつ。河川敷に沿って続く「夙川さくら道」は「日本桜名所100選」にも選ばれ、シーズンには多くのお花見客でにぎわう。駅のホームは夙川をまたいでいて、ホームに舞い落ちる桜吹雪も風流だ。
ただ、西宮市では人口増加によって教育環境整備が追いつかない状態となっているため、一部のエリアで住宅開発を抑制する条例を施行している。「夙川」周辺も対象エリアとなっているため、一定規模以上のマンションなどは開発が制限されている状態だ(2017年6月時点)。
夙川を支持している人のコメントをみると、若い世代にも「おしゃれで美しい街並み」というイメージが浸透しているようだ。
家賃相場について見ると、賃貸マンションでは1K・1DKで平均5万円、1LDK・2K・2DKは7.3万円、2LDK・3K・3DKは9万円。また、新築分譲マンションの購入価格は、3818万円~、中古マンションは480万円~となっている。(SUUMO掲載情報より抜粋、2017年7月9日時点)
桜並木と落ち着いた街並みの夙川は、これからも憧れの街として人気を維持していきそうだ。
●桜の時期の景色が最高で、ここで花見をすることが一つの夢だから(男性47歳/シングル)
●住んでいる人の意識が高そうで、景色が良く街自体もきれい、静かで住みやすそう(男性40歳/ファミリー)
●住宅街等に関しても、環境が非常に良い。学校についても教育環境が整っているところが多い(男性28歳/DINKS)
●桜並木など自然が豊かでのんびりと暮らせそうだから。おしゃれなイメージが強く、飲食店も多いから(女性23歳/シングル)
●環境が良い。のんびりお散歩やウォーキングを楽しみたい。子育てにもよさそう(女性44歳/ファミリー)
夙川駅は、梅田まで16分、神戸三宮まで11分の特急停車駅と、アクセスが良い
苦楽園口、甲陽園という人気の住宅地へのアクセスも良いため「西宮の邸宅街の玄関口」というイメージもある
夙川沿いの桜並木も魅力のひとつで、夙川さくら道は日本桜名所100選にも選出